バーチャルyoutuberの低評価遊び

この記事のテーマは「バーチャルyoutuberの配信での低評価遊びの是非」です。

 

 「起」

YouTubeには動画や配信に高評価と低評価をつける機能があります。

その動画がいいと思えば高評価、悪いと思えば低評価を押すことで自分の意思を投稿者に伝えることができます。

1つの低評価に対し、気にならない人もいれば気になって悩んでしまう人もいます。

そんな中で「低評価をつける遊び」というのがバーチャルyoutuberの配信において1つの文化となりつつあるように感じています。今回するのはこの文化についてのお話です。

 

「承」 

低評価遊びが文化となった、1つの大きなきっかけは、バーチャルyoutuberのあさひさんのハチ公放送と呼ばれる伝説的な配信でしょう。

https://youtu.be/WisB_Xc5BOo

 

この放送では視聴者が低評価をつけたり、外したりして配信者であるあさひさんを煽る、イジるといった行動が流行っていました。

あらゆるイジりにも慣れているあさひさんは、他の配信者の所ではやらないようにと注意した上でそれをネタにし、最終的に低評価はほとんど外された状態で配信は終了しました。

 

ここで視聴者と配信者の間に2つの「低評価遊びのルール」が出来上がりました。

1つは「低評価をつけたり外したりして遊ぶ」という遊びがあるということ。

2つに「こうしてついた低評価は最終的に外される、外せば問題ない」ということです。

 

この遊びは最後にハッピーエンドがあることを互いに理解した上で成り立つプロレスです。

視聴者は配信中に気兼ねなく低評価を押し、配信者も配信中は低評価をさほど心配せずにトークのネタにできるという関係性が出来上がるということです。

 

こうした了解はバーチャルyoutuberのicotsuさんの配信でも交わされました。

https://youtu.be/08slWZ5ARvA

 

こちらの配信では、一時3桁を超えた低評価が、icotsuさんの一挙手一投足に応じて乱高下し、配信終了時には0になるという「低評価遊び」がされていました。

 

 「転」

さて、ここまで読んで「最終的に0になるなら問題ないのでは」と思った方も多いのではないでしょうか。

ではなにが問題か。問題は以下の2点です。

 

①配信者が「低評価遊びのルール」を知らない可能性がある。

②低評価をつけたまま忘れる可能性がある。

 

ここで主に問題としているのは①です。

ルールを知らない配信者は、低評価の数はそのまま自分の配信に不満を抱く人の数だと理解します。互いにプロレスだと理解していないプロレスは成り立ちません。

配信者は「この配信は受け入れられていない」と考え、悩んでしまうでしょう。

 

しかし、一部の視聴者にとって低評価はそれほど重いものではありません。配信者への軽い「イジリ」なのですから。配信での些細な一言に反応して低評価を押します。

 

この軽い低評価には外すタイミングがあります。低評価に気付いた配信者がアクションを起こし、笑いを取った時です。

自分の行動の起こした結果に満足した視聴者は笑いながら低評価を外し、高評価を押します。

 

皆が同様のタイミングでこのような低評価遊びをすることで、目に見える数字の動きとともに視聴者の間には連帯感のようなものが生まれることでしょう。

 

しかし、もし配信者が低評価を真に受けて、そのまま配信が終わってしまったら。軽い気持ちで押された低評価は積み重なり、確かな数となって配信者にダメージを残すことでしょう。

 

 「結」 

ここで「低評価遊びの是非」についての結論です。

 

みなさんこんな遊びは止めましょう。どうしてもやりたいなら相手を見極めてやってください。

こんなことをする暇があるのなら思わず配信者が拾いたくなるようなコメントを考えて真っ当に配信を盛り上げましょう。

配信は盛り上がり、視聴者の芸も磨かれます。win-winです。

 

低評価には実害があります。数百人に不満を抱かれるというのは配信者にとって非常に辛いことです。軽い遊びが人を傷付けます。

また、低評価の多い動画を見ようと思う人がどれだけいるでしょうか。視聴者が軽い気持ちで遊んで、外し忘れた低評価は再生数を減らします。

 

「余」

私は、バーチャルyoutuberのコンテンツとして、バーチャルyoutuberと視聴者の間で双方向的に盛り上がるものが多数を占めていると考えています。

 

バーチャルyoutuberそれぞれの持つ世界観の中に私たち視聴者は飛び込み、その中でファンとしてコンテンツを楽しみます。

あるときは真っ白な豆腐になって潰され、あるときは母性を求め、またあるときはこいぬになります。

もちろんそういった遊びに混ざらず、ただの動画として楽しむこともできます。非常に自由度の高く、そして没入感のあるコンテンツです。

 

それだけに、視聴者がバーチャルyoutuberに与える影響は大きいとも考えています。

自身の起こしたアクションが相手を不快にしないか。当然のことですが、一度考える必要があります。

ネチケット大事。バーチャルセクハラはやめようね!

 

この最高に夢があり、楽しく優しいコンテンツがいつまでも続くことを祈っています。